石川雲蝶の彫刻がこんなところに!?

 先日、南魚沼市に行ったときのことです。車の窓から不思議な建物が見えました。それがこれです。

 インド 

 ふつうの集落の中に、「なぜ、こんなエキゾチックな建物があるのか?」、気になって調べてみたところ、ここは「龍谷寺」というお寺で、今年生誕200周年を迎えた石川雲蝶の欄間彫刻があるとのことでした。(ちなみにこの建物(観音堂)はインドのグプタ王朝の様式が取り入られているとのことです)

  雲蝶の欄間彫刻は、この建物の隣にある本堂にありました。想像上の生きものである「獏(ばく)」や「麒麟(きりん)」、「唐獅子(からじし)と牡丹」など、色は塗られていないのですが、どの生きものも今にも動き出しそうでした。(写真は「唐獅子と牡丹」の彫刻です)
 特に、牡丹の花びらや葉っぱは、1枚1枚細かく彫ってあり、とてもリアルでした!

 唐獅子

 また、少し奥に入った部屋には、欄間の表と裏で彫ってある内容が違う作品もありました。
 表側には、唐の時代の僧、得誠(とくじょう)和尚が船頭に変装し、弟子となってくれるものを探す様子を表した彫刻が、

和尚

裏側には、ぶどうの木と朝顔が彫られていました。

葡萄

 魚沼市の西福寺開山堂の色鮮やかな彫刻作品もいいですが、この龍谷寺の作品は彩色が施されていないことで、雲蝶が1つ1つ細かく、リアルに彫ったことがはっきりとわかりました。

■□■龍谷寺の欄間彫刻■□■
■時間:9時~16時(予約をすれば住職が可能な範囲で対応)
■所在地:龍谷寺(南魚沼市大崎3455)
■拝観料:200円 
■定休日:寺の行事期間中。それ以外は公開。
■お問合せ先:025-779-2020(龍谷寺)

前の記事
一覧へ戻る
次の記事