file-82 舞踊芸術の世界(後編)

  

新潟を舞台にした創作バレエ「角兵衛獅子」

角兵衛獅子について

 バレエといえば、一般的にクラシック音楽を使った舞台が思い浮かぶことと思いますが、日本の伝統芸能、それも新潟県の伝統芸能を題材にしたバレエがあるのをご存知でしょうか。「舞踊芸術の世界(後編)」では、県内のバレエ界の活動をご紹介します。
 角兵衛獅子(かくべえじし)は、新潟市南区(旧西蒲原郡月潟村)を発祥とする郷土芸能で、2013(平成25)年4月に新潟市無形民俗文化財に指定されています。越後獅子(えちごじし)もしくは蒲原獅子(かんばらじし)とも呼ばれています。
 角兵衛獅子は両親のない子や父親の知れない子、戦乱のため両親と離れ離れになり迷子になったりした子ども達を集めて獅子舞を仕込み、その芸をもって大道芸人として諸国を歩く、子どもの旅芸人でした。その起源は1755(宝暦5)年、今から約250年以上も前といいます。江戸末期には70余名の親方が各々7、8名の子どもを抱え、曲芸団として旅興業に出ていました。
 角兵衛獅子の服装は、頭に鶏の羽毛を髪のかわりに縫いつけた、紙製の小さな獅子頭をかぶり、高下駄をはき、胸には小さな腹当をつけるというものでした。諸国巡りには関所で手形を役人に見せる必要はなく、角兵衛獅子の服装のまま通過することを許されていました。角兵衛獅子は常に大道芸人として日本の津々浦々まで諸国勧進の旅に出ていましたが、年一回行われる月潟村の地蔵祭りには全員が帰省し、獅子舞を競演するという慣習がありました。常に子ども達を働かせるというので、この地蔵祭りには衣装や飾りつけなども特に新しくし、角兵衛獅子の子ども達のために地蔵祭りを催すことになっていたのです。
 この盛大な行事は諸国に伝わっていたので、子どもをさらわれたり、里子に出して行方が分からなくなったりして、失意のどん底に苦しみ巡礼に出た母親が、母子対面の奇跡を願いはるばる諸国から月潟村を訪れるのが常でした。角兵衛獅子の子ども達も今年こそは、父や母に逢えるのではないかというはかない望みを抱きながら、地蔵祭りの日には必ず月潟村へ帰ってきたのです。

長い時を経てよみがえった角兵衛獅子

 
渡辺珠実さん

渡辺珠実さん/1933年新潟市生まれ。戦時中の9歳から洋舞踊を始め、17歳で高校を中退し上京、クラシックバレエの道へ。1961(昭和36)年新潟市と新発田市にバレエ研究所を創設。1999(平成11)年新潟県知事表彰、2000(平成12)年NBA全国バレエコンクール特別指導者賞、2011(平成23)年新潟日報文化賞など、受賞歴多数。また、日本バレエ協会甲信越支部長、新潟県洋舞踊協会会長などを歴任。現在も自らレッスンを続けている。

角兵衛獅子の1場面:白さらし

まるで生きているかのように長い布を操る姉妹。「布が地面についてしまったら、お米を食べられない!という思いでやってもらいました」と渡辺さん。今観ても斬新で画期的な演技ですが、50年前にすでに存在していたことに驚きます。(写真提供:A.I)

 この「角兵衛獅子」が初めてバレエの演目として東京で上演されたのは1963(昭和38)年。今から50年以上前のことです。台本と原振り付けを手掛けたのは、日本バレエの草分け、橘秋子氏(1907-1971)。日本を舞台にした物語のバレエを数多く創作した橘氏は「角兵衛獅子」のほか「飛鳥物語」「戦国時代」を手掛けていますが、これらは橘秋子の三大バレエと呼ばれています。
 長い時を経て、2010(平成22)年、新国立劇場での地域招聘公演で創作バレエ「角兵衛獅子」の公演が行われました。この公演の総指揮を執ったのが、新潟市を拠点にバレエ研究所を主宰する、渡辺珠実さん。60年以上にわたってバレエ界の発展に尽くしてきた、新潟のバレエ界における草分け的存在です。

 「1963(昭和38)年の初演は見ていません。ですが、このお話をいただいた時、必ず伝説の舞台を再現したいと強く思いました。「角兵衛獅子」は2幕構成。2幕は橘先生の娘さんで新国立劇場バレエ研修所長で、日本有数のバレエ団を率いていらっしゃる牧阿佐美先生から教えていただくことができ、私の研究所でも1975(昭和50)年に初演して以来、海外公演などでも演じてきました。ですが問題は1幕。1幕は楽譜が残されておらず、おまけにどこに問い合わせても映像すら残っていなかったんです。こうなると、伝説の舞台であると同時にもはや「まぼろし」ですよね。再現したいという強い思いがあると同時に、どうしようもないという気持ちは正直ありました。」
 渡辺さんをはじめ周りの人々も、これ以上進めようがないと諦めかけていた時、新国立劇場から地域招聘公演の話がありました。各地で現代舞台芸術を上演する団体を招いての共催公演です。渡辺さんはその時、こんな小さい研究所に話が来るなんて思っていなかったこともあり、一度はこの話を断ったといいます。ですがやがて、「こんな奇跡のような話は二度とない」と思い直すようになりました。
 渡辺さんは、当時新国立劇場の舞踊芸術監督だった牧阿佐美氏に「角兵衛獅子の1幕を作っていただけませんか。全幕公演としてお引き受けできれば最高なんですが」と話しました。牧氏にとっても、これは母が手掛けた三大バレエの復活。もちろん返事は「やりましょう」でした。
 初演当時指揮をした福田一雄氏が楽譜を探して音楽を、牧氏が振付を再現、渡辺さんは芸術監督を務めました。公演のためにつくった「新潟シティバレエ」のメンバーとの練習にも熱が入っていきます。「今の子に角兵衛獅子を伝えるのは簡単ではありませんでした。何せ時代が違いますからね。技術うんぬんの前に一番伝えたかったのは、角兵衛獅子のメンバーは、芸を見せてお米をもらわなければ食べていけない。つまり生きていけない。お米をもらい、生きていくための一生懸命さを大切にということでした。」と渡辺さんは当時を振り返ります。こうして幻の舞台はよみがえっていったのです。
 2010(平成22)年12月、新国立劇場で創作バレエ「角兵衛獅子」の幕が開きました。日本のバレエ界において歴史的演目の再演とあって、チケットは前売りの時点で完売。観客の中には、どのように「角兵衛獅子」が再現されたのかをひと目見たいというバレエ関係者も多くいました。
 

 炎の群舞
 

祈りの炎を表現する赤いさらしを振る群舞は、観客を魅了します。「クラシックバレエの演目でこういう練習はしないため、大変苦労したシーンのひとつです」と渡辺さん。呼吸を合わせ、同じように布をはためかせるために、たくさんの練習を重ねました。(写真提供:A.I)
 

 

 
指導中の渡辺さん

踊り手として指導者として、60年以上にわたってバレエ界の発展に力を尽くしてきた渡辺さん。ステージで踊る生徒を見守るまなざしは厳しさと温かさを兼ね備え、そのアドバイスは常に的確です。(写真提供:A.I)

 記念すべき伝説の舞台の再演を、渡辺さんは1幕は客席から、2幕は舞台の袖から見守っていました。「1幕はプロの人たちが中心なので、安心していました。本当に申し分ない演技で、観客と一緒に思い切り拍手しました。感無量でした。でも、2幕は大勢の生徒さんが舞台に立つので心配で心配で。正面から見ることができず、舞台の袖に移動したんです。2幕は始まって間もなく、涙が出てきましたよ。生徒さん達の息がなかなか合わなかったり、衣装や小道具を求めて駆けずり回ったり・・・ここに来るまでのさまざまなことが頭を一気に駆け巡っていったんです。」渡辺さんの想いとともに本番の舞台は進んでいき、やがて出演者の熱演により、舞台と客席が一体となりました。
 その後、今年1月、「角兵衛獅子」は新潟県民会館大ホールで県内初演を果たしています。
 

 

file-82 舞踊芸術の世界(後編)

  

バレエを観ることから始めよう。県内バレエ界のこれから

健康のため、プロを目指すため。目的さまざまなレッスン

バレエ教室で指導をする渡辺さん

生徒一人一人に声をかけ、指導をする渡辺さん。「こんなにきれいな足なんだから、もっと高く上げて魅せましょうよ」など、厳しい中にも愛情あふれる指導は世代を超えて支持されています。
    

    
上級者向けレッスン風景

上級者向けクラスでは、小学6年生から成人までの生徒が練習に励んでいます。そこに和やかなムードはなく、ピリリとした緊張感が漂います。渡辺さんは「当然です。私も彼女たちを上達させてあげたいし、夢へ一歩でも近づけてあげたい。だからこちらも常に真剣。厳しい」と、自らも一緒に体を動かしています。

 新潟市中央区にある渡辺さんが主宰を務める「渡辺珠実バレエ研究所」。こちらでは下は4歳から上は70代までの生徒がレッスンに励んでいます。小さな子どもが音楽に合わせて体を動かすことを楽しんだり、仕事や結婚、子育てなどの理由でバレエから離れていた人が、美容と健康づくりのために楽しんだり、その目的はさまざまです。
 渡辺さんは「音楽にのって体を動かすことはとても気持ちのいいものです。また、心地よい緊張感もあります。練習をしていくうちに、おのずと忍耐力や自立心、集中力が養われていくと考えています。また、日常の言葉づかいや仕草などにも自然な美しさとなって表れます。このようにバレエを通じて情操を養い、健康で美しい体を作ることを目的に1961(昭和36)年に研究所を開設しました。」と語ります。
 そんな中、上級者向けのクラスでは、日々厳しいレッスンが行われています。中にはプロを目指している少女も。実際、渡辺さんの研究所では過去に数多くのプロを輩出していて、先輩達に憧れ、自分を磨くため高い目標を掲げて夢の実現を目指しています。レッスン風景を覗いてみると、そこに和やかなムードはありません。普段穏やかな表情の渡辺さんが厳しい顔を見せる瞬間でもあります。
 県内各地にあるバレエ教室で、こういった光景が見られることでしょう。一見盛んに見えるバレエですが、習う人は多くても教室の発表会以外で観劇を楽しむ人の増加につながりにくいのが現状のようです。

県内のバレエ教室等の現状

 
 

 日本のバレエ舞踊家育成は、100年を超える歴史があります。特に戦後は日本の経済成長とともに発展しました。また日本では、プロのダンサーの育成だけでなく、習い事としてのバレエが広く浸透しています。女子児童・生徒にとってバレエは定番のお稽古事になっているほか、1990年代以降は成人女性のバレエ学習も都市部を中心に一般化しています。
 現在、県の文化庁補助事業「新潟県舞踊芸術普及育成事業」に尽力している新潟県文化振興財団の坂内佳子事業課長によると「新潟県のバレエ教室は、県洋舞踊協会に加盟している21教室をはじめ、総数70にものぼり、生徒数は6,000人を超えます。これは全国13位で、新潟県は全国的にもバレエ人口が多い県だといえます。各教室が人材を育成し、県出身のバレエダンサーが、国内外で多数活躍しています。国内唯一のレジデンシャル・ダンス・カンパニーNoismもあります。これをふまえて、平成24年度から「新潟県舞踊芸術普及育成事業実行委員会」を立ち上げ、新潟の舞踊芸術を活発化させ、次世代の人材を育成することに力を注いでいます。今年1月に県民会館で行った「角兵衛獅子」もこの事業の一環です。」
 坂内さんは、新潟県ではまだプロの舞踊公演を見る機会が少ないのが現状だといいます。「24年度は、新国立劇場バレエ団の招聘公演や子供たちを対象としたワークショップを行いました。25年度は「角兵衛獅子」の公演のプレ事業として新国立劇場バレエ研修所長でもある牧阿佐美先生から県内の子供たちにご指導いただきました。りゅーとぴあ、柏崎、燕、聖籠でも舞踏、コンテンポラリー・ダンス、バレエと多彩な舞踊公演を実施しました。舞踊芸術に気軽に触れることのできる機会を、新潟でもどんどん増やしていく予定です。」
   

   

バレエをもっと楽しむには

 バレエ「角兵衛獅子」より1
 

角兵衛獅子を踊る姉妹の姉と虚無僧の、淡い恋が創作バレエ「角兵衛獅子」のベースとなるストーリー。オーケストラの音楽も、西洋楽器を使っているにもかかわらず和楽器のように聞こえる工夫がなされています。(写真提供:A.I)

バレエ「角兵衛獅子」より2
 

「ある程度ストーリーを頭に入れておけば、バレエ鑑賞は決して難しいものではありません」と渡辺さん。角兵衛獅子の場合、切ない恋心が観客の心をつかみ、別れのシーンでは観客からすすり泣きが聞こえてきました。(写真提供:A.I)

 

 日本のバレエダンサーは、国際的にはとても評価が高いにもかかわらず、国内ではなかなか活躍の場がないのが現状です。渡辺さんは、習い事の発表会としてではなく、バレエを公演として成立させるには、バレエを楽しむ観客が必要だといいます。「バレエと聞くと、特に男性は足が遠くなってしまうのではないでしょうか。ですがバレエは決して難しいものではなく、むしろ身体表現としては分かりやすいのではと思います。それに、まず第一に美しい。それだけでも見る価値はありますよ。」
 初めてバレエを鑑賞する人は、その演目のストーリーをある程度知っていると更に見やすくなると渡辺さん。「角兵衛獅子の物語を簡単に言うと、淡い恋物語です。主人公は、芸人の親方に連れられて、芸を競うことを強いられている姉妹。襲われそうになった2人を救った虚無僧との出会いから始まります。毎年月潟村で行われる地蔵祭りに参加した姉妹は、親との再会を夢見て祭りの輪に加わります。親が見つかった仲間を羨ましく思いながら村はずれまでその親子を追いかける妹、引き止める姉。そこで虚無僧と再会し、お互い恋心を抱いていくのです。2幕はこの2人の淡い恋がメインです。虚無僧が、いつか再会できたら渡そうと持っていたかんざしを姉に挿すシーンは、胸がキュンとします。そして再び別れのシーン、虚無僧を追う姉を妹が止め、2人で泣きながらさらしを振ります。ここでは誰もが切ない恋に涙するのです。このように、角兵衛獅子の場合は夢物語でもなければ童話でもない、しかも新潟の話ということもあって、初めてバレエを観るという方にもぴったりだったようです。お客様の中には月潟からいらっしゃった方もいました。角兵衛獅子をやっていた子が、こんなふうになるなんてと感激してくださったのは嬉しい出来事でした。」
 バレエ鑑賞というと、着飾った婦人たちの社交の場というイメージを持つ人もいるでしょう。ですが、実際にドレスコードなどはないとのこと。「外国や東京などでは、バレエ鑑賞をおしゃれを楽しむ場としている方も多いです。新国立劇場では、シャンパンやケーキが用意されているロビーで社交を楽しむ方も多くて、とても華やかな光景ですよ。新潟でもいつか、そんな光景を見ることができたら嬉しいですね。りゅーとぴあのロビーでは、ワインを楽しむこともできますし、たとえばレストランを予約して、バレエの後食事を楽しんだり。日頃の疲れを癒す、非日常の空間を楽しんでいただくのもいいと思います。」と渡辺さん。バレエ人口の多い新潟県で、近い将来華やかなロビーで談笑する人々を見かける日は遠くないかもしれません。
   

 


■本年度行なわれる県内のバレエ公演
・平成26年11月22日(土)新国立劇場バレエ団「眠れる森の美女」第3幕『オーロラの結婚』ほか
 新潟県民会館 問 TEL.025-228-4481
・平成26年11月23日(日)「くるみ割り人形」全幕(演奏:東京フィルハーモニー交響楽団)
 長岡市立劇場 問 TEL.0258-33-5013
・平成26年12月14日(日)バレエ「くるみ割り人形」(演奏:新潟セントラルフィルハーモニー管弦楽団)
 加茂文化会館 問 TEL.0256-35-0080
・平成27年3月21日(土・祝)東京バレエ団「ジゼル」全2幕
 妙高市文化ホール 問 TEL.0255-72-9411

■取材協力・資料提供
  渡辺珠実さん(渡辺珠実バレエ研究所主宰)
  坂内佳子さん(公益財団法人 新潟県文化振興財団)

 

file-82 舞踊芸術の世界(後編)

  

県立図書館おすすめ関連書籍

「もっと詳しく知りたい!」、「じっくり読みたい!」という方、こちらの関連書籍はいかがでしょうか。以下で紹介しました書籍は、新潟県立図書館で読むことができます。貸し出しも可能です。ぜひ、県立図書館へ足をお運び下さい。

▷『逆立ちする子供たち 角兵衛獅子の軽業を見る、聞く、読む』

(阿久根巖著/小学館/2001年)請求記号:N/386/A39
 新潟を舞台にしたバレエ作品「角兵衛獅子」。日本バレエ界のパイオニア、橘秋子氏が創作したこの作品を知るために、ぜひ手にとっていただきたい1冊です。表紙には太鼓を持つ親方と4人の獅子の写真が掲載され、口絵には一枚摺りの子ども用錦絵である「おもちゃ絵」や絵看板、近代の写真を収録して角兵衛獅子の姿や芸をいきいきと伝えています。「反り橋」や「鯱立ち」、「八つ枕」などの芸の形の解説のほか、「角兵衛獅子」の発生から終焉までの歴史を丹念にたどり、この芸能の背景を詳細に知ることができます。
 「角兵衛獅子」については、月潟村教育委員会から1997年に発行された『郷土芸能-角兵衛獅子』(近藤忠造/編 請求記号:N/386/Ko73)も詳しい1冊です。月潟村出身の角兵衛獅子研究家であった関本賢太郎氏が収集した資料を中心に、昭和5、6年頃からの聞き取り資料も含めた貴重な資料などから、「角兵衛獅子」を考察しています。

▷『日本のバレリーナ 日本バレエ史を創ってきた人たち』

(文園社編・発行/2002年)請求記号:769/B89
 若手の登竜門と言われるローザンヌ国際バレエコンクールで、今年は長野県の高校生、二山治雄さんが1位となりました。日本人のバレエダンサーは世界を舞台に活躍していますが、日本においてバレエはどのように発展してきたのでしょうか。本書では、日本バレエ史上重要なバレリーナ20名について、その人物像と功績がまとめられています。戦前・戦中の困難な時代に現れたスターバレリーナの貝谷八百子と谷桃子。日本初のバレエ・プロデューサーの大滝愛子。そして1930年代にバレエ研究所を設立してバレエ教育に情熱を注いだ橘秋子。これまで数多くのバレリーナが受け継いできたバレエ史の「バトン」が、本書を通して見えてきます。
 また、世界のバレエダンサーについては、『二十世紀の10大バレエダンサー』(村山久美子著/東京堂出版/2013年 請求記号:769/Mu62)が主要人物を紹介しています。「Ⅱ 世界へ羽ばたく日本人ダンサー」には、森下洋子、吉田都、熊川哲也が取り上げられています。

▷『バレエ・ヒストリー バレエ誕生からバレエ・リュスまで』ビジュアル版

(芳賀直子著/世界文化社/2014年)請求記号:769/H12
 バレエの歴史について、まず1冊読んでみよう、という方におすすめです。本書では、ブルボン王朝ルイ14世の17世紀から、19世紀前半にフランスで花開いたロマンティック・バレエ、その後舞台はロシアに移って19世紀後半のクラシック・バレエの時代、20世紀初頭のバレエ・リュスの隆盛、そして現代バレエへの流れについて、鮮やかなカラー図版とともに解説しています。「もしトウ・シューズがなかったら」など、バレエにまつわるコラムもあり、楽しく学べる1冊です。

ご不明の点がありましたら、こちらへお問い合わせください。
(025)284-6001(代表)
(025)284-6824(貸出延長・調査相談)
新潟県立図書館 http://www.pref-lib.niigata.niigata.jp/

 

前の記事
一覧へ戻る
次の記事