新潟の地域文化を紡ぎ繋げる 新潟文化物語

文化の丁字路~西と東が出会う新潟~

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file-98 ふるさと・新潟と共に成長するアイドルたち(後編)

  

地域密着。古町がホームグラウンド

古町で生まれ、育てられ、進化中

 地方アイドルの草分け的存在であるNegicco(ねぎっこ)の活躍を通して、音楽やアーティストが新潟に及ぼした変化、影響をお伝えした前編。後編では、さらに進化を続けているアイドルと地域の関係を探ります。
RYUTistのメンバー

RYUTistのメンバー。左から、むぅたん、ともちい、わっかー、のんの。デビュー以来、週3回のレッスンと週1回のライブを古町の公演会場で行っている。

 アイドルブームがヒートアップする中、平成23年(2011)、新潟市でアイドルユニットの一般公募が行われました。同年5月のオーディションで選ばれた4人が「RYUTist(リューティスト)」を結成。観客212名を動員した7月24日のファーストライブ以降、ほぼ毎週日曜日、古町のライブ会場「SHOW! CASE !!(ショウケース)」で公演を行っています。
 チームは、新潟市を表す「柳都(りゅうと)」+「アーティスト」、つまり、新潟のアーティストという意味を込めて名づけられ、Negiccoに続く地元密着型アイドルユニットとして活動しています。メンバーは、むぅたんこと五十嵐 夢羽さん、ともちぃこと宇野 友恵さん、わっかーこと大石 若奈さん、のんのこと佐藤 乃々子さんの4人です。

安部さん

安部さんは山形県出身。RYUTistとの出会いにより新潟県にIターン。未経験からのマネージャー就任で「RYUTistに一番影響されたのは、僕かもしれないですね」。

 現マネジャーの安部 博明さんは、実はこのオーディションの時、スタッフのひとりから「いい人材はいないか見て欲しい」と請われ、会場に足を運んでいました。その後、観客として毎週ライブに通ううちに、自主的に会場運営を手伝うようになり、現在はRYUTistの活動を支えるディレクター兼マネジャーとして契約。現在は、スケジュール管理、グッズ、楽曲製作に関わりながらRYUTistを支えています。「オーディションに関わった者の、『義務』のようなものでしょうか」と笑いますが、彼女たちの活動に最も触発されているのは、安部さんなのかもしれません。
 

RYUTistのステージ

とくにダンスが注目されるRYUTistのステージ。約7割が県外ファンで、北海道や山口県など遠方からも駆けつけてくる。

 RYUTistがNegiccoと異なるのは、古町に公演会場を持っていること。そこでレッスンを受け、毎週ライブを行うという、より強い地元密着型の活動を行っています。「レッスンに通うときにも古町商店街の方々が『がんばってね』と励ましてくれます」(わっかー)、「イベントの時でもたくさん声をかけていただいて、あたたかいなぁ~と思います」(むぅたん)と、メンバーは、地域の人々の支えを実感しています。

 そして、「新潟の名物や名所、方言を織り込んだ歌で、新潟の良さをアピールしていきたい」(ともちい)、「県外のライブに新潟のゆるキャラ人形を連れて行って紹介しています」(のんの)など、新潟愛をライブ活動で発揮。「多くの人にRYUTistを知っていただき、そして、私たちを通して新潟の魅力を知っていただきたい。だから、まだ行ったことがない場所でライブをしたいです」と、リーダーののんのさんが目標を語りました。

新しいビジネスモデルがスタート

 古町のビッグイベント「古町どんどん」は、商店街主催のお祭りです。春と秋の年2回、地元の味が楽しめる屋台や物産品販売屋台が並び、特設ステージではアトラクションやライブが行われます。RYUTistは平成23年(2011)の秋の回から出演。そのライブは多くの人を呼び寄せ、大いに祭を賑わせています。
古町どんどん実行委員の佐野さん

新潟市古町七番町商店街振興組合・専務理事にして、古町どんどん実行委員の佐野さん。老舗靴店「シューフィッターの店 Sano」は佐野さんが勤める店。

 「RYUTistのステージを目指して大勢の人が集まってくる様子や、彼女たちの一生懸命な姿を目の当たりにして、それまでアイドルに興味がなさそうだった商店主たちも『ほう』って、驚いて。今では商店街を挙げて応援しています」と、古町どんどん実行委員の佐野 正明さん。デビュー時から、RYUTistの活動をサポートしてきました。

 「最初はまだ幼くて、初々しく、ステージでも歌が終わると恥ずかしそうにしていましたね」と、当時を振り返ります。「でもね」と話を続けます。「歌もダンスもどんどん上手になって、成長しました。平成27年(2015)の古町どんどん35周年の周年祭では、オープニングセレモニーでつきたての餅をふるまう役をお任せしたんですが、手順がうまくいかずお客様をお待たせした時に、臨機応変に、とっても上手にフォローしてくれて。頼もしくなったと思いました」と、わが子の成長を語るように、うれしそうに話します。
 佐野さんを始め、古町の人々にとってRYUTistは地元古町で生まれて育つ「わが子」のような存在なのかもしれません。

 「古町どんどんがずっと続いている理由の一つは、間違いなく、NegiccoやRYUTistなどの地元アイドルのおかげです。ありがたいことです。この縁が続けば、今後は古町とRYUTistが一緒になって何か新しいことができる可能性もありますね」と、タッグを組む未来を思い描いているようです。

 新しい動きは、アイドルの周辺にも起きています。RYUTistが所属する会社に、平成27年(2015)4月、「新潟アーティストスクール」が誕生したのです。
 ダンスレッスンやボイストレーニングなどを行い、先輩アーティストのライブやイベントに出演してアイドル活動を体験し、将来的にはデビューを目指すというスクールです。RYUTistのリーダー、のんのさんは、ここで講師のサポート役を務めています。「今後は任せる内容を増やし、いずれは講師を務めてほしい。ここは、アイドルを育てる場であり、アイドル卒業後の仕事の場でもあるんです」と、マネジャーの安部さん。ここでは、アイドルを核とした新しいビジネスモデルが誕生していました。

 新潟では、アイドルは夢の世界にいるのではなく、地域の人々と一緒に地域を活性化し、経済効果や新しい就労のチャンスを生み出すなど、地域にインパクトを与え続けています。



■ 取材協力
RYUTist
安部 博明さん/株式会社柳都アーティストファーム RYUTist マネジャー
佐野 正明さん/古町どんどん実行委員

■ 関連サイト
RYUTist 公式ホームページ http://ryutist.jp
新潟中心商店街協同組合 ホームページ http://www.niigata-furumachi.jp/
新潟アーティストスクール ホームページ http://artist.niigata.jp/

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