美術館編 建物・庭園も魅力の美術館
美術館へ行ったら、館内の作品を鑑賞する他に、建物や庭園の魅力にも触れてみましょう。建築家が様々な工夫を凝らした建物をじっくり観察したり、春夏秋冬で表情を変える庭園をのんびり散策したりすると、きっと新しい発見に出会えますよ。(2023.9.11更新)
新津記念館
昭和の⽯油王として知られる新津恒吉が、外国⼈迎賓館として1938(昭和13)年に建設した欧風バロック調の西洋館で、年3会期に分けて所蔵作品を展示しています。
館内は各フロアごとにイギリス、フランス、ドイツ様式の重厚かつ気品ある内部装飾が施され、ステンドグラス越しに降りそそぐ柔らかい光と、西洋と和の文化が調和した空間が、昭和モダンのロマンチックな世界へいざないます。
この他、庭園と木造家屋の和館(外観のみ)も公開しており、和館では1928(昭和3)年の建設当時の造りや細工を見ることができます。
鑑賞時のおすすめ
庭園では、十二支の彫刻が施された灯篭のほか、樹齢100年を超えるマツの植え込みをはじめ、エノキ、ウメ、ツツジ、サルスベリ、バラなど四季折々の花を観賞できます。
施設詳細はこちら
瞽女ミュージアム高田
盲目の旅芸人である瞽女を描いた画家 斎藤真一の作品展示や、高田瞽女に関する資料などを公開する国内初の瞽女資料館です。かつて城下町高田の町人や職人が暮らした町家の一つを改築した建物は、冬の豪雪時でも家の前を行き来できる12.8kmにもおよぶ雁木通りのある地区に位置し、国の登録有形文化財に指定されています。雪国ならではの建物の特徴や、雪国で暮らす人々の知恵に驚きながら、瞽女さんの歴史と文化に触れてみましょう。
鑑賞時のおすすめ
建物では茶の間の上の吹き抜け、表二階と裏二階を結ぶ渡り廊下、裏まで続く通り土間が見どころです。また縁側からは中庭に並ぶ鞍馬石や紀州石、姫川石などを楽しめます。
施設詳細はこちら
早津ギャラリー
全国各地を訪れ、かやぶき民家や町並みを油彩と水墨で描き続けている画家、早津剛の個人美術館で、千点を超える所蔵品の中から3カ月毎にテーマを設けて作品展示しています。来場者に楽しんでもらうためにギャラリーの向かいに造った庭を、2年前からオープンガーデンとして一般公開。春から初夏には水仙、チューリップ、バラ、オダマキ、アジサイなどが咲き、夏から秋まで庭全体をセージやミントなどの花が彩ります。
鑑賞時のおすすめ
オープンガーデンの小道を歩きながら、春から秋の季節ごとに咲くさまざまな花の他に樹木やグランドカバーも観察してみましょう。ちょっと珍しい植物に出会えるかもしれません。
施設詳細はこちら