伝統芸能キッズ◎和納十五夜祭り・棒遣い

Q. 和納十五夜祭り(※1)・棒遣いってなに?
A.新潟市西蒲区和納地区で江戸時代から続く伝統あるお祭りで、全国的にも珍しい花火囃子で草花火(※2)を上げることで有名だよ。十五夜祭りで、15歳以下の少年たちで結成されるのが棒遣い。新潟市の無形民俗文化財・市民文化遺産にも指定されているんだよ。
※1:毎年夏に、新潟市西蒲区和納地区で五穀豊穣を願って行われるお祭り。
※2:竹の筒に火薬を詰めたもので、地元の人たちが火の粉を浴びながら次々と吹き上げる花火。笛や太鼓の囃子に合わせて打ち上げるんだよ。
Q.棒遣いのはじまりは?
A.棒遣いのはじまりは、今から180年くらい前の天保年間(1830~1844)、和納の福成寺の第13代住職受得院釋博應法師が、和納5区・6区の子供たちを連れて当時剣術に力を入れていた旧巻町の三根山藩に出向き、習ってきたものです。三根山藩は、江戸時代末期の寛永11年(1634)、長岡藩主牧野忠成の4男定成が分家して初代藩主となってできたんだ。あの「米百俵」を長岡藩に送ったのは、この三根山藩なんだよ。
Q.棒遣いってどんなことをするの?
A.御神輿が三社神社と住吉神社を渡り歩くときに、その先頭に立って邪気を払う「露払い役」が棒遣いだ。棒遣いに参加できるのは、和納在住の小学4年生から中学3年生までの10人の男子だけ。棒方(ぼうかた・太鼓の紋)4人、太刀方(たちかた・たちばなの紋)4人、最年長の中通り(なかとおり・指揮者)の「ザイ」の合図で最年少の子が拍子木を鳴らし、演武で行われる武術により、道中の邪気を払うんだ。
演武の型は1番から9番まであり、1番から3番までは棒で、次は太刀、ふるい太刀、鎌と続き、7番から9番までは棒を使うんだ。練習は大変だけれど、今年は棒方(中3、中1、小6、小5)、太刀方(中1、小6、小5、小4)、中通り(中3)、拍子木(小4)が棒遣いとしてがんばるよ。このときに履くわらじは、刈り取った稲の穂で地域の皆さんが作ったものなんだって。
Q.棒遣いはいつ見ることができるの?
A. 和納十五夜祭りは毎年7月末に行われる。今年は7月26日(土)、27日(日)の2日間で、棒遣いは27日の神輿渡御で見ることができるよ。27日の夜には有名な仕掛花火も行われるよ。
和納十五夜祭りHP https://wanohjuhgoya.wixsite.com/maturi