住吉うしお樽ばやし・姐樽

Q.「住吉うしお樽ばやし・姐樽」ってなに?
A.佐渡市両津の住吉地区に住む女の子だけで作られた、樽太鼓演奏集団です。
この住吉地区に住む女の子たちは、小学4年生から高校卒業までを「住吉うしお樽ばやし」として、高校卒業後は「姐樽」として活動しています。踊るように、ダイナミックでスピーディーに樽を叩く演奏が特徴で、佐渡島内にもファンがたくさんいます。
樽ばやしの女の子たちは、進学や就職、結婚などで佐渡島外に出てからも、姐樽のメンバーとして、住吉地区の祭りにはできるだけ参加するそうです。

赤い法被が子樽こと「住吉うしお樽ばやし」、「姐樽」になると白い法被になります。
Q.「住吉うしお樽ばやし」「姐樽」のはじまりは?
A.もともと佐渡の各地域のお祭りは、鬼太鼓を演奏する男性だけのものでした。それを、住吉地区の人は「女の子も祭りに参加させてやりたい」と島外各地の芸能を訪ねて歩き、平成5年(1993)に住吉地区の小学生の女の子たちに樽太鼓の演奏を教えたのが始まりだそうです。
平成20年(2008)には、「住吉うしお樽ばやし」の1期生の女性たちを中心に、「姐樽」が結成されました。

姐樽の演奏が始まると、人が沢山集まってきます。
Q.どんな練習をしているの?
A.住吉地区では、女の子は小学3年生になると樽ばやしの練習をはじめます。住吉神社の能舞台で、1年間、姐樽の人たちに教えてもらいながら練習を重ね、翌年4月の住吉神社の例大祭で初披露をします。

令和6年(2024)の例大祭で演奏を初披露した女の子。「姐樽みたいに打てるようになりたいです」と話してくれました。

中央の女の子は令和7年(2025)の初披露に向けて練習中。この1年間、「担任の先生に見てもらうんだ」と涙を流しながら練習して頑張ったそうです。練習は姐樽や地域の人たちが、地区内にある住吉神社の能舞台で教えてくれます。
Q.「住吉うしお樽ばやし・姐樽」はどこで見られるの?
A.毎年、4月29日に行われる住吉神社の例大祭では、住吉うしお会の鬼太鼓と、女の子たちの樽ばやしが奉納され、地区の家を門付けして回るので、そこで見ることができます。

地区の家の玄関前で演奏して回る「門付け」。

門付けでは、地区の人たちが集まってきて演奏を見守ります。演奏するこどもたちのために、それぞれの家の玄関にはお菓子やごちそうがたっぷり用意されています。
この住吉神社の例大祭の他にも、5月に行われる「佐渡國鬼太鼓どっとこむ」や、島内のいろいろなイベントにも出演するので、そこで見ることもできます。