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file-33 北限の茶どころと新潟のお茶 ~富山だけじゃないバタバタ茶



富山だけじゃないバタバタ茶

糸魚川のバタバタ茶は富山と違う?

 
 
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石田さんがバタバタ茶を振る舞う時は、会のメンバーと地元の食材で漬け物や煮物などの箸休めを用意することが多いそうです。「小学校でやったりすると、バタバタ茶じゃなく漬け物がおいしかったなんて手紙をもらったりしますが、どちらも地元の食文化なのでそれで良いと思っています」と石田さん。  

 
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バタバタ茶は専用の器(かつては松江の布志名焼だったそうです)に、まず塩を少々。泡立てるので塩味は思いのほかマイルドなアクセントになります。「昔は食事の前にバタバタ茶を飲まされ、それでお腹をいっぱいにさせられたと年配の方から伺いました。そういう飲まれ方をしていたみたいですね」という。


旧新潟税関庁舎

そしてポットから煎じてあるバタバタ茶を注ぐ。茶葉25gにお湯1.8リットル。これを薬罐で1時間ほど煮出したものです。昔はどの家にも囲炉裏があったので、囲炉裏にかけっぱなしになっていたそうです。


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専用の茶筅(山竹を2本束ねた夫婦茶筅と呼ばれるもの)でバタバタ。「一文字を書くように」します。茶筅などお道具一式は糸魚川観光物産センターで販売しています。


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これがバタバタ茶。「飲んで下さった方がほっとする味だと言って下さいます」と石田さん。ちなみに、泡立てないで飲んでも美味しいお茶ではありますが、泡立てたものは格別です。


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バタバタ茶の会で使っているお茶の中身です。茶の花はメンバーで摘み、カワラケツメイは地元農家に頼んで栽培してもらい、煎るのも干すのも手仕事。大変な努力で成り立っています。おいしく召し上がって下さい。

 富山県境に近い糸魚川市。ここには「バタバタ茶」を喫する習慣があります。バタバタ茶というのは、大きく長い茶筅で“バタバタ”と泡立てていただくお茶。富山県朝日町が有名ですが、あちらは発酵茶で糸魚川はマイルドな不発酵茶。いろいろと違いがあります。「バタバタ茶の会」会長の石田千枝子さんによれば、「茶の花とカワラケツメイ、煎豆などさまざまなものを合わせて煎じるのが糸魚川のバタバタ茶。朝日町のバタバタ茶は、法事など人が集まる機会に飲まれるものですが、糸魚川では常に囲炉裏にバタバタ茶が掛かっており、毎日の飲み物でした」とのこと。幼い頃に飲んだという人も70~80代になっており、日常的な習慣だっただけに文献も少ないため分からないことも多いといいます。「江戸時代に北前船で出雲から入ってきた文化ではないかと、相馬御風さんが研究されていたと聞いています」と石田さん。島根県にはボテボテ茶と呼ばれる喫茶習慣があり、あちらはお米も入ってお腹を膨らませる目的とお茶が合体したもの。幕末の松江藩主で茶人として活躍した松平不昧が広めたとされています。バタバタ茶には米は入りませんが煎った大豆が茶葉に混ぜられており、器には島根の布志名焼を使っていたそうです。布志名焼は松平不昧の好みを映して始められ、広まった焼き物といわれています。


バタバタ茶は6~10月の第一水曜日、おおむね10:00~15:00の間、相馬御風宅で振る舞いを行っています。詳しくはこちらをご覧ください。バタバタ茶の茶葉は糸魚川観光物産センターで販売しています。
 

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