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file-52 新潟でたどる童謡作家・歌人たちの足跡 音楽教育に力を注いだ県人たち

  

音楽教育に力を注いだ県人たち

日本音楽教育の母: 小山作之助

「汽車」の歌碑

JR村上駅前にある「汽車」の歌碑。
村上市内では毎日17時に「汽車」のメロディーが流れる。


小山作之助の胸像

小山作之助の故郷にある上越市立大潟町中学校の前庭には、「夏は来ぬ」の歌碑と作之助の胸像が建てられ、生徒たちを見守っている。

 作詞だけでなく、新潟県人の手によって作曲された唱歌・童謡の名曲も数多い。

 「夏は来ぬ」、「弥彦山」、「川中島」など、多くの唱歌を作曲したのは旧大潟町(現上越市)出身の小山作之助(こやまさくのすけ)。「今は山中…」とはずむようなリズムの「汽車」を作曲した大和田愛羅(おおわだあいら)は旧村上藩士の家に生まれている。両人とも東京芸術大学の前身である東京音楽学校で学び、音楽教育に力を注いだ人物だ。

 特に小山作之助は、日本の西洋音楽教育の父と呼ばれる伊沢修二に師事し、師とともに唱歌教科書の選定や唱歌集の編纂(へんさん)を行うなど、音楽教育の普及に尽力し、「日本音楽教育の母」とも呼ばれる人物だ。「荒城の月」などで知られる作曲家・滝廉太郎の才能を見出し、世に出したのも彼の業績。新たな童謡が作りだされる機運の盛り上がった大正11(1922)年に日本教育音楽協会が設立されると、初代会長に就任している。

 「子供たちのための歌を。」という明治~大正の日本の唱歌・童謡をめぐる動きの中心に、新潟県人の存在があったのだ。
 
 

新潟県人による名曲を伝えていく

「全国花嫁人形合唱コンクール」

「全国花嫁人形合唱コンクール」は、平成24年度で15回の開催を数える。日本全国各地からの参加者が「花嫁人形」を歌う。

新潟県内の唱歌・童謡・文学のゆかりの地を案内するマップ

新潟県内の唱歌・童謡・文学のゆかりの地を案内するマップ。まち歩きのガイドとして活用したい。

 故郷の先人たちが残してくれた宝物である名曲の数々を次世代に歌い継いでいこう、という取組は県内各地で行われている。小山作之助の地元・上越市では、「夏は来ぬ」の歌詞にちなんだ「卯の花(うのはな)音楽祭」が毎年夏に、また、抒情(じょじょう)画家で童謡「花嫁人形」を作詞した蕗谷虹児(ふきやこうじ)の出身地・新発田市では、「花嫁人形」を課題曲にした「全国花嫁人形合唱コンクール」が開催されている。多くの人に歌ってもらうことを目的に作られたのが、唱歌・童謡。時代を経て多くの人に歌ってもらえることを、先人たちも喜んでいるに違いない。

 音楽祭の他にも、県内各地のゆかりの地に建てられた歌碑や記念館などが、明治・大正・昭和の時代に素晴らしい唱歌・童謡を生み出した先人たちの足跡をたどる道しるべとなってくれる。

 県内各地のゆかりの地を掲載した「にいがたの唱歌・童謡マップ」( 新潟県文化振興課発行)や新潟市内の文学碑・記念館などをまとめた「にいがた文学まち歩きマップ」(まちなかの文学を歩く会発行)などのツールを活用して、ぜひ、歌のゆかりの地を巡りながら、名曲や名作詞家・名作曲家を生み育てた新潟の美しく豊かな自然と文化的土壌を感じてみてほしい。
 

■ ゆかりの地を巡る新潟の唱歌・童謡・文学マップ
▷ 「にいがたの唱歌・童謡マップ」(新潟県文化振興課発行)
▷ 「にいがた文学まち歩きマップ」(まちなかの文学を歩く会発行)

■ 参考資料
▷ 上笙一郎編「日本童謡事典」
▷ 神林恒道著「にいがた文化の記憶」
▷ 牧野登著「越佐ゆかりの史跡探訪-東京の中のにいがた」

■ 関連ホームページ
▷ 相馬御風記念館HP
▷ 柏崎市HP
▷ 上越市HP
▷ 蕗谷虹児記念館HP
▷ 滋賀県高島市HP

■ 写真提供
▷ 糸魚川歴史民俗資料館・相馬御風記念館
▷ 柏崎市観光交流課
▷ 見附市産業振興課
▷ 上越市大潟区総合事務所
▷ 新発田市民文化会館


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