宮川神社社叢

宮川神社は社殿正面を除いて馬蹄型の屋根に囲まれており、社殿背後の斜面は季節風がさえぎられ、ケヤキの巨木と共に常緑広葉樹のシロダモ、タブノキ、ヤブツバキなどが生い茂り、シロダモ-ケヤキ群落を形成している。また、季節風の影響を受ける尾根筋および神社入口に近い斜面にはカシワ林が成立している。
シロダモ-ケヤキ林は、本州日本海側の北限に近い常緑広葉樹の一つであるが、シロダモが優占する点で、また、数少ない残存林として貴重である。
一方、カシワ林は北方系の海岸風衝林として知られているが、これまた現在急速に減少している林の一つである。なお、シロダモ-ケヤキ林の林床のシダの大群落も他にあまり例を見ない。
本社叢は昭和36年の第二室戸台風によって大きな被害を受けたが、海岸地域の自然植生および植生配分を知る上で貴重な群落である。また、平成19年新潟県中越沖地震で中央部斜面が崩落し、現在、植生回復が期待されている。

出典:『風のいろ 柏崎市民文化誌 2004年創刊号』『柏崎市の文化財』
提供元:柏崎市教育委員会 博物館
画像提供元:柏崎市教育委員会 博物館

所在地

柏崎市大字宮川

お問い合わせ先

柏崎市立博物館(電話0257-22-0567)

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アクセスマップ

投稿者: 新潟県文化課
掲載日時: 2015年4月9日 06:50

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