かっち

冬以外はいろんな遊びがある子供達だが、冬の外での遊びは限られ、飛んだり跳ねたりする子供は仲間を見つけるとすぐに遊びの工夫をするものであった。これは二人いれば遊べるのであり、多くなれば順番にやることが出来るのである。但し多くなるとえこひいきがあり、弱いものから潰され、潰されたほうは悔しさでやめてしまうのであまり長く続かない遊びであった。遊び方は簡単で遊ぶ範囲の雪を踏み締めて場所を作り、回りの雪を固く握って作った雪玉を相手の固く作った雪玉にぶつけてそれを潰せば勝ちという遊びであるが、壊されたくない負けたくない一心で手を真っ赤に染め、雪玉から水が滴り落ちるほどに固く握った玉を作り、何回も壊された悔しさで力むと相手の玉に当たらず雪の中にうずもれてしまい、それを取り出しても大きな玉となり相手に有利になるので、又作り直すなど、単純ではあるが、雪合戦よりも簡単に出来る遊びであるし、雪玉をぶつけられて喧嘩になることもなく、勝敗のある遊びであり、真剣に取り組んだものであるが、今回紹介する子供の遊びの個人戦は一応のルールはあるが、すべてその場でルールを決めるのだが、負けると悔し紛れに負け惜しみの悪口を言い出し、それで殆どの遊びは終わってしまうのである。

出典:『田舎はいつまでも田舎であってほしいから(村山達三著)』
提供元:特定非営利活動法人ほくほく村

所在地

十日町市

アクセスマップ

投稿者: 新潟県文化課
掲載日時: 2015年4月12日 14:52

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