国上山の中腹にある真言宗の寺院で、和銅2(709)年創建の県内最古の名刹です。境内には本堂のほか、客殿、六角堂、大師堂、一切経蔵、鐘楼堂、宝物殿などの重厚な建造物が建ち並び、酒吞童子はこの寺の稚児であったという伝説もあります。
本尊の阿弥陀如来は行基の作で、聖武天皇の御妃光明皇后から賜ったと伝えられ、子年(12年に一度)に開帳しています。
開山当初は修験道でしたが、時代の権力者の庇護により改宗され、法相宗・天台宗・真言宗醍醐派と転じ、現在は真言宗豊山派に属しています。戦国時代には、国上寺の千手観音を篤く信仰した上杉謙信により、祈願所として10万石の格式を与えられました。往時には国上山山中に21ヶ寺、県内外を含め130有余ヶ寺の末寺を有し、常時1000人以上の修行僧を置き祈祷所として隆盛を極めました。
度重なる焼き討ちに遭いながらも、現在でも多くの建造物や石仏などを有し、毎日多くの参拝者でにぎわっています。
出典:『つばめいいとこ巡り』(燕市観光ガイド)
提供元:一般社団法人燕市観光協会
画像提供元:新潟県写真家協会