この大ケヤキの樹齢は、約一、〇〇〇年といわれ、根まわり約一四メートル、目通り約一一・五メートル、高さ約二〇メートルで、地上約三メートル付近で大きな四本の枝に分かれ、さらに分枝を出している。
直立した主幹の上の部分があったが、現在は枯れて腐食したためなくなっている。記録によると大正元年(一九一二)九月二十三日と、昭和六十三年(一九八八)の暴風により、かなりの枝が折られたという。
近年、樹木全体に腐れ(コフキサルノコシカケというキノコによる)による衰えがみられたことから、その腐れをとめ、樹勢を回復させる事業を国・県・市の補助金により平成十一~十二年にかけて実施したところであり、木道・支柱などはその時に設置されたものである。また、樹幹上部には覆い屋根を施しているが、これは樹幹腐朽部への雨水の浸入を防ぎ、また樹木全体の通風を図るため設置されたものである。
昭和二十二年十月に昭和天皇が新潟県を巡幸されたおり、十日から十二日にかけて向かいの飯塚邸(平成十四年十月二十日から一般公開)を行在所(あんざいしょ)とされた時、この大ケヤキを御覧いただいている。(所在 大字新道)
出典:『風のいろ 柏崎市民文化誌 2004年創刊号』『柏崎市の文化財』
提供元:柏崎市教育委員会 博物館
画像提供元:柏崎市教育委員会 博物館