3月24日(土)から新潟県立自然科学館で春の特別展「キモい展」が開催され、連日多くの来場者で賑わっています。地球上には150万種以上の生き物が存在しているといわれ、キモい=気持ち悪いと感じる形態をした生き物も数多く生息しています。「キモい形態はしているが、それぞれの形態や、色合いには生きていくための意味がある」と同館・広報担当の百崎幸子さん。キモいアニマル(生き物)=「キモアニ」たちが集まる不思議な世界に、いざ、入場!
最初に出迎えてくれたのは、ジャイアントミルワームの「キモいトンネル」。合計約2,000匹ものジャイアントミルワームの幼虫が蠢く(うごめく)水槽を、観察しながら進んで行きます。
東京・名古屋・札幌などで開催されてきた「キモい展」。開催場所や時季によって、展示される生き物も少しずつ異なります。新潟展では「カンムリアマガエル」「オオトガリハナアマガエル」「アカスジキンカメムシ」の3種が初お目見え。常時30種類以上のキモい生き物たちを間近で見られるとあって、大人も子どもも大興奮。会場の至るところで食い入るように見つめる来場者の姿が見受けられました。
会場は、「水のキモアニ」「陸のキモアニ」「蟲のキモアニ」の3ゾーンと、日時限定の「キモアニふれあいコーナー」で構成。カエル、カメ、ハイギョ、ミズヘビなどが展示されている水のキモアニゾーンでは、アフリカや南米等の水中で生息するキモアニたちを、ガラス越しに間近で見ることができました。
「子どもさんにもしっかり見てもらいたい」と展示室の高さは低めに設定。紹介パネルの文言は、すべてふりがなが付いていました。「専門用語をなるべく使わずにわかりやすい表現にしています」(実行委員会スタッフ)
続く「陸のキモアニゾーン」では、トカゲ、ヘビ、ヤモリなどの爬虫類や、コウモリ、ネズミ、モルモットなどのキモカワイイ生き物たちが20種近く展示。「トカゲなのにヘビのように足が無いヨーロッパアシナシトカゲは人気が高いですね」と実行委員会スタッフ。ヨーロッパアシナシトカゲは、全長120cmもあるアシナシトカゲ科の最大種。ここでは、「キモカワ」よりも「キモレア」の方が人気が高いということなのでしょう。
ヘビの祖先には足があったとか。それが、他の生き物よりも有利に獲物を捕まえようと素早く行動するうちに進化して、しだいに無くなったのだそうです。
「水のキモアニゾーン」「陸のキモアニゾーン」は、「キモい」だけでなく、かわいい「キモカワ」アニマルたちのおかげもあって、ひるむことなく「キモアニ」の世界を楽しむことができました。いよいよ次は、圧巻の「蟲」のキモアニゾーン体験です。
世界三大奇蟲をはじめ、ムカデ、クモ、ゴキブリ、ヤスデ、サソリなど、最もキモい生き物たちがいっぱいの「蟲のキモアニゾーン」。カサカサ、ザワザワ、と今にも這い出してきそうな雰囲気です。
強烈なインパクトをもったゴキブリは、数種類が展示。「日本人にとってゴキブリは、身近にいるキモチ悪い嫌われ者のように思われがちですが、キモい展では一番の人気者です」(実行委員会スタッフ)。2,500匹以上のゴキブリで形成されたゴキブリタワーは、キモい展きっての目玉コーナー。子どもたちが「ワァー」と言いながら、集まってくるのだそうです。
「キモアニふれあいコーナー」は、開催期間中の火曜と木曜に実施されます。この日は、たくさんの足を持った「オオヤスデ」と、ペットとしても人気が高い「コーンスネーク」が登場。登場するキモアニたちは、その日のコンディションによって決まるので、行ってみてのお楽しみ。最初は怖がっていた子どもたちも、慣れてくると手の上にのせたり、触ったりしながら楽しそうです。滅多にない機会なので、ぜひ挑戦してみましょう!
最後にご紹介するのは、会場出口付近の「キモい生き物」グッズコーナー。キャンディーやマシュマロ、クッキーなど、キモい展でしか手に入らないオリジナルのお菓子やキモカワキャラクターグッズまで、さまざまなキモいグッズたちがいっぱいです。家族や友だちと楽しめるキモい展。「キモチ悪い」から一歩踏み出して生物の多様性を学びに、ゴールデンウイークは県立自然科学館へ出かけてみませんか。奇妙な姿をした生き物たちが、きっといろんなことを教えてくれるはずです。
春の特別展2018
「キモい展」
会場:新潟県立自然科学館 1F特別展示室
期間:~5月6日(日) ※4月23日(月)は休館
時間:平日9:30~16:30 土日祝日9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
特別展入場料:高校生以上800円、小・中学生500円
※別途、入館料:高校生以上570円、小・中学生100円(未就学児無料)
関連リンク
新潟県立自然科学館
新潟市中央区女池南3-1-1
電話025-283-3331