硯水の霊井(すずりみずのれいせい)

今から七百余年ほど昔、文永八年(一二七一)日蓮上人が佐渡へ配流になったとき、寺泊で船を待ちつつ説法された「北国最初の霊地」です。
ここに七日間滞在されたとき、上総国(千葉県)中山の弟子日常宛に有名な「寺泊御書」を書きましたが、そのとき用いられた硯水はこの霊井で、今も真夏にも涸れず、冷たく澄みきった水がこんこんと湧き出ています。
祖師堂門前の碑文はこの寺泊御書を写したもので、原本は現在千葉県中山の法華経寺にあります。それを訳しますと、「今月(十月)十日相州をたって武蔵の国久目(くめ)の河宿につく。それから十二日を経て越後国寺泊港に着いた。ここより大海を渡って佐渡国にゆこうと思うが、風波が荒れて何時になったら順風定まるか見込みがつかない。法華経をひろめるには必ず迫害を伴ない、難にあうことはあきらかであるが、今さらなげくべきでないと思って自分はなげかない。(中略)日蓮は八十万億というたくさんの菩薩の代りとなって、この経が末法の世にひろまるということなのである。自分の背後には菩薩のお力添えが加わっている。(中略)ただし、牢屋にいる弟子日朗や他の僧のことなど心配になる。(日朗たちは、やはり法難にあって鎌倉の牢にいた)何時か便りのある時にその消息を早々聞かしてほしい。あなかしこ。」という意味になります。
日蓮上人獅子吼の説法銅像は昭和三九年九月、信者一同の力で祖師堂境内に建設されました。
我日本の柱とならむ
我日本の眼目とならむ
我日本の大船とならむ
上人の三大大誓願を象徴しています。

出典:長岡市寺泊支所地域振興・市民生活課
提供元:長岡市寺泊支所地域振興・市民生活課
画像提供元:長岡市寺泊支所地域振興・市民生活課

所在地

長岡市寺泊二ノ関2728番地4

詳しくはこちら

アクセスマップ

投稿者: 新潟県文化課
掲載日時: 2015年4月12日 17:02

一覧へ戻る