新潟といえば雪。豪雪で有名な高田など、上越地方と比べれば少ないが、それでもかなり降る。特に山あいにある七谷地区では積雪二メートルもめずらしくない。このため、加茂市は特別豪雪地域に指定されている。
この多雪地帯に咲くツバキが南国に咲くものと別種だとわかったのは戦後もすぐのこと。
新潟県で初めて花や葉、樹形が異なるものが発見されユキツバキと命名された。ユキツバキは加茂山公園内にも群生している。このことから、ユキツバキは新潟県の木として、また、加茂市の花として指定されている。
ユキツバキは日本海側に限って分布するもので、北限は田沢湖付近、南限は滋賀県北部といわれている。しかし、新潟県内ではあちこちの山にあり親しまれていた。加茂山にはユキツバキのほかヤブツバキもあり、その中間型も見られる。比較してみるのもおもしろいだろう。
加茂山公園内には野生種のほかに、1,000種以上あるという園芸品種のうち約100種、1,300本のユキツバキを見ることのできる雪椿園がある。4月の雪椿まつりになると、そこで多くの市民が花見の宴を楽しんでいる。
出典:『北越の小京都 加茂 市勢要覧ダイジェスト』
提供元:加茂市役所 商工観光課
画像提供元:加茂市役所 商工観光課