下駄は、江戸時代以降、昭和30年代頃まで庶民の日常の履物として用いられてきました。雁木通りに響く下駄の音は高田のまちの風物詩でもありました。
下駄には多くの種類がありますが、上越地方独特のものはハコゲタです。これは江戸時代の中ごろに考案されたといわれる雪下駄の一つで、雪が下駄の歯の間に挟まらないように、前歯をなくして後歯だけにしたものです。高級品は、桐の台に漆を塗り、犬の毛皮をつけます。また、雪道で滑らないように、歯に釘などの滑り止めの金具を付けます。
お客さんは、まず下駄を選び、それに自分の気に入った鼻緒と雨や雪を防ぐために下駄の先にかける爪皮をつけてもらいます。
出典:
『新潟県立歴史博物館ホームページ』
提供元:新潟県立歴史博物館