石造仏頭

堂百地蔵宮の堂内に石造りの仏頭3個が安置されています。尊名は、中央が阿弥陀如来、向かって左が観音菩薩、向かって右が地蔵菩薩と伝えられています。 阿弥陀如来頭部は全高73センチメートル、観音菩薩頭部は全高71センチメートルで、2個ともに市内三和区水吉を開田した際に地中から出土したものといわれており、石材はいずれも地元から産出される大光寺石と呼ばれる多孔質の凝灰岩から造られています。制作時期は、表情や作風から鎌倉時代後期と考えられます。 一方の地蔵菩薩頭部は、全高55センチメートル。もとは地蔵堂に安置されていたものを現在地に移したといわれています。また、石材は不明ですが、阿弥陀如来・観音菩薩とは異なること、大きさも他の2個とは異なること、制作年代についても平安時代後期の様式を伝えるとの指摘もあることから、本来3個は一具として制作されたものではないようです。 3個とも首の下底に枘穴が穿てられ、本来、体部と接続していたと考えられますが、体部が失われているため臼杵石仏(うすきせきぶつ。国宝、大分県臼杵市)のような摩崖仏であったのかも不明ですが、木造仏の手法を取り入れた石仏の例として、優れた表現とともに貴重です。 本仏頭は、その像容から地元では「首切り地蔵」と通称されています。

出典:
『上越観光ネット』
提供元:上越市観光企画課

画像提供元:
上越市観光企画課

所在地

上越市

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投稿者: 新潟県文化課
掲載日時: 2015年4月5日 21:37

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