
file-79 解剖学のパイオニア 小金井良精
県立図書館おすすめ関連書籍
「もっと詳しく知りたい!」、「じっくり読みたい!」という方、こちらの関連書籍はいかがでしょうか。以下で紹介しました書籍は、新潟県立図書館で読むことができます。貸し出しも可能です。ぜひ、県立図書館へ足をお運び下さい。
▷『郷土の碩学』
(小田大蔵[ほか]著/新潟日報事業社/2004年)請求記号:N /281.4 /O17明治・大正から昭和にかけて、新潟県が輩出したすぐれた学者67名を取り上げ、その功績をまとめた1冊です。小金井良精については「日本解剖学の先駆け」と題して、その研究内容から、友人で義兄でもあった森鴎外に関わるエピソードまで紹介されています。なお、本書で紹介されている長谷川泰は、良精が医学の道を歩み始めた大学東校(第一大学区医学校・東大医学部の前身)の校長であったことが、星新一著『祖父・小金井良精の記』の中でエピソードとともに記されています。良精と同時代を生きた新潟県出身の学者たちの気風や、その時代の雰囲気を感じることができる1冊です。
※『祖父・小金井良精の記』(星新一著/河出書房新社/1974年)は、県立図書館で所蔵しています。(請求記号:913.6/H92)
▷『米百俵と小林虎三郎』
(童門冬二・稲川明雄著/東洋経済新報社/2001年)請求記号:N /289.1 /Ko12良精の伯父である小林虎三郎については、長岡にゆかりのある方はよくご存知かもしれません。本書は、歴史作家の童門冬二氏による「小説米百俵―小林虎三郎独言―」と、河井継之助記念館館長の稲川明雄氏による「小林虎三郎とその時代」の2部で構成され、虎三郎の思想、生涯が描き出されています。
東大教授となった良精は、学生に厳しく、そして真摯に向き合ったことが、『祖父・小金井良精の記』に記されています。その考えの根本には、教育を重視した虎三郎の精神が継承されていたことでしょう。
▷『新潟県文学全集 第2期 随筆・紀行・詩歌編 第3巻 昭和戦前編』
(郷土出版社/1996年)請求記号:918.6 /N72/2-3本書は、良精の妻・喜美子の紀行文「越路の秋」を収録しています。昭和3年秋、亡父の五十回忌、亡母の十三回忌の法要で長岡に帰郷した良精に同道して書かれた本文は、多くの短歌が収められ、文語体で流麗なものになっています。現代の私たちにはやや読みにくいようにも感じられますが、長岡の風景や、戊辰戦争への追憶などが趣深く綴られています。
このほか、小金井良精の著書『人類学研究』(大岡山書店/1926年 請求記号:469/Ko25)なども当館で所蔵しています。また、当館と県立文書館がインターネットで公開している「越後佐渡デジタルライブラリー」では、小林虎三郎の書(「小林病翁 漢詩(書)」)や、佐久間象山による跋文(「岱海堂擡言仲氏易跋文」)などのデジタル画像がご覧いただけます。
「越後佐渡デジタルライブラリー」
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