新潟の地域文化を紡ぎ繋げる 新潟文化物語

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file-98 ふるさと・新潟と共に成長するアイドルたち(前編)

  

新潟から全国へ羽ばたくユニット


 地域おこしや地方創生のキーファクターとして、今、日本各地で「ご当地アイドル」が生まれています。
 新潟県では、地方アイドルの全国大会でグランプリを獲得した結成14年目のユニットに続き、新潟市のライブハウスを拠点とする新しいユニットも誕生し、県内外からファンを呼び集めるなど、地域の活性化に一役買っています。そんなアイドルたちが巻き起こしている、新潟への「影響」について紹介します。

人のつながりや縁を大切にして成長

 秋から冬にかけての適度な降雨と高い湿度、そして砂丘地という、新潟特有の気候と土壌を活かして栽培されるブランド作物「やわ肌ねぎ」。そのキャンペーンユニットとして平成15年(2003)7月、Negicco(ねぎっこ)は結成されました。活動は1カ月限定の予定でしたが、ご当地アイドルという存在の新鮮さ、メンバーの愛らしさがファンを惹きつけ、グループの活動は継続。翌年には、デビュー曲のCDが全国販売され、新潟県内にとどまらず全国の注目を集めることになりました。秋葉原を拠点とするアイドルグループ・AKB48の結成に先立つこと2年、全国の地方アイドルの中でも草分け的な存在でした。

  その後のアイドルブームの中、Negiccoはマネジャー・熊倉 維仁(くまくら よしひと)さんとの出会いを経て活躍の場を広げていきます。平成22年(2010)に、日本一のローカルアイドルを選ぶ「U.M.U AWARD全国大会」(日本各地のローカルアイドルグループが出演する音楽フェスティバルの名称。Under Major Untidolの略)でグランプリを受賞すると知名度は上昇。平成26年(2014)には、日本の音楽のヒットチャートを発表するオリコンウィークリーで5位を獲得するなど、全国区での活躍が増加。今、彼女たちは新潟と東京を往復しながらライブやイベント出演を続けています。

Negiccoの3人

Negiccoの3人。左から、Kaedeさん、Nao☆さん、Meguさん。ライブでは、ダンスや歌に加えて、3人の等身大のMCがファンの心をがっちりとつかむ。

 メンバーのKaede(かえで)さん、Nao☆(なお)さん、Megu(めぐ)さんに聞きました。

 新潟を拠点にし続ける理由を尋ねると、「デビューの頃からずっと応援してくださるファンがいる。街を歩いていると『新潟を広めてくれてありがとう』と言ってくださるのがうれしくて」(Nao☆)、「新潟でのイベント出演でいろいろ学んで、成長できたと思うから」(Kaede)、「支えられ、育ててもらった新潟に貢献したいから」(Megu)と、新潟との関わりが大切だからと声をそろえます。

 意外だったのは、「東京ではできないことが新潟ではできる」というKaedeさんの発言でした。イベントやテレビ出演などのチャンスは東京の方が多いはずでは?
熊倉 維仁さん

熊倉 維仁さん。古町でライブハウス経営の後、平成17年(2005)からNegicco専属マネージャーに転身。「新潟で一等賞に!」を目標に常に3人と共に活動してきた。

マネジャーの熊倉さんは、「東京にはアイドルやアーティストが多く、機会をつかむのが難しいんです。ステージで歌うことは何よりも3人の成長につながるから、できるだけ多く経験させたいと思います」と、話します。

 熊倉さんは古町商店街や地元メディアに積極的に働きかけ、Negiccoの活躍の場を創出してきました。新潟市の年2回のイベント「古町どんどん」でのステージ参加、地元テレビ局が推進する環境プロジェクトのイメージキャラクター、県内企業のコマーシャル出演、新潟県の「にいがた観光特使」就任などは、その例です。「こんなふうに、新潟ではライブだけでなく様々な経験を積めるから、人間的に成長することができるんです。だから、大切」と、Kaedeさんが教えてくれました。

アイドルがもたらす新しい動き

 Negiccoの躍進のきっかけのひとつが、平成17年(2005)の「第1回古町音楽祭」でグランプリを受賞したことでした。
 古町音楽祭とは、「古町から音楽を発信していく」というコンセプトで、アーティストを発掘するために企画されたイベントです。ジャンルや年齢を制限せず、新潟県内でライブ活動している人たちがオリジナル楽曲を演奏し、グランプリを競うコンテストで、秋の「古町どんどん」の後夜祭という位置付けで始まりました。

 受賞曲「Falling Stars(フォーリング スターズ)」は星降るまちという意味で、古町を意識したタイトルも高評価を獲得。その年、古町のイメージソングとして使用され、彼女たちの県内での認知度アップを後押ししました。また、Negiccoもプロモーションビデオで古町を登場させるなど、自分たちのホームグラウンドとして積極的にアピール。県外でのライブでは「新潟から来ました!」「新潟へ来てください!」と必ず呼びかけてきたこともあり、県外ファンがビデオで紹介される場所を巡る動きも生まれました。さらに、新潟で見るNegiccoは生き生きとしていて格別だ、という声が多く、ライブには全国からファンが集まってきます。

川上英樹さん

川上 英樹さん。ドレスショップ「CATHERINE」代表取締社長。新潟中心商店街協同組合・理事、古町七番町商店街振興組合・理事など多くの顔を持つ。「本業以外の方が忙しいくらい。」

 「今思うと、彼女たちを選んだことは音楽祭として大成功でしたね」と、古町音楽祭実行委員会・委員長の川上英樹さんは当時を振り返ります。受賞後の彼女たちの成長や人気ぶりが、古町音楽祭の「審査の確かさ」を証明してくれることに加え、新潟の音楽界のクオリティアップ、ひいては地域活性化につながっているからです。
 「新潟では、アマチュアで音楽活動をしている人は多いのですが、東京に行くと大勢の中に埋もれて消耗してしまう。そんなケースを多く見てきましたから、Negiccoの存在は本当に頼もしい。新潟にいても活躍できることを示してくれたのですから」。

 川上さんの目標は、新潟にいて、音楽も文化も自給自足できること。つまり、音楽を聞いて楽しみ、演奏して楽しみ、さらに演奏や作詞作曲のプロを目指せる環境をつくることです。
 「アーティストの成長はスタッフを成長させ、やがてハイクオリティなパフォーマンスが叶うようになる。そうなれば、多くの観客が集まり、宿泊・飲食・観光の振興につながる。人々が集まって交流し、新たな『場』が生まれる――古町にも新潟にとっても、大きな動きにつながるはずです」。

Negicco

周囲に多くの影響を及ぼしているNegicco。全国ツアーなども経験し「パフォーマンスの質がぐっと上がりましたね。アイドルの域を超えています」と川上さん。

 「Negiccoの活動は私たちにいろいろなことを気づかせてくれました。応援することの楽しみも。でもね、そろそろ彼女たちを超える人に出てきてほしいですね」と、川上さんは笑います。

 後編では、平成23年(2011)結成のアイドルユニットと、アイドルを巡る新しい動きについて紹介します。

 

■ 取材協力
Negicco
熊倉維仁さん/株式会社 EHクリエイターズ  Negiccoマネジャー
川上英樹さん/古町音楽祭実行委員会・委員長

■ 関連サイト
Negicco公式サイト http://negicco.net//
新潟中心商店街協同組合 ホームページ http://www.niigata-furumachi.jp//

 



後編 → ふるさと・新潟を発信するアイドルたち(後編)
「地域密着。古町がホームグラウンド」



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