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file-103 新潟から元気を発信!~にいがた・ローカルアイドルの可能性(前編)

  

広がるバリエーション~新しいアイドルの誕生


 新潟発のアイドル・ユニット、Negicco(ねぎっこ)やRYUTist(りゅーてぃすと)が続々と全国区に進出し、AKB総選挙が新潟市で行われるなど、今、新潟のアイドル事情に様々な変化が起こっています。さらに、地域活性化のために立ち上がったメンズユニット、結成時から新潟と東京で活動するユニットなど、新しいタイプの「アイドル」も始動。ますます広がる、新潟のアイドルの可能性に迫ります。

新しいコンセプトを持つユニット

コンテストを勝ち抜いたイケメンたち

NIE’S メンバー写真

NIE’Sのメンバーは10名。渡邊勝利さん(左から2番目)、石井尭之さん(3番目)、阿部圭輔さん(6番目)

 平均年齢24歳のイケメン10名。キレのいいダンスの後には、フレンドリーなトークで観客との距離を一気に縮めて盛り上げる――彼ら、「NIE’S(ニーズ)」は、「新潟イケメン選手権」をきっかけに結成されたメンズユニットです。

 平成25年(2013)4月6日、長岡市の複合施設「アオーレ長岡」の1周年誕生祭で、「第1回新潟イケメン選手権」が開催されました。
その企画運営を担当した小出佳史さんは、120名の応募者から選ばれたファイナリストを見て、「これで終わらせてはもったいない」と思い始めます。「かっこよくて、元気があって、会場をあれだけ沸かせられた彼らにできることはないか」と。

 やがて、小出さんが発起人となり、新潟地域活性化メンズユニットが誕生します。新潟(N)イケメン(I)エナジーボーイズ(E)の頭文字を取って、「NIE’S(ニーズ)」と名付けられました。歌とダンス、スピーチなどのトレーニングを行い、県内のイベントや祭りへのライブ出演をスタート。また、司会、ラジオのパーソナリティ、モデルを務めたり、ファン参加型のイベントを主催したりと、活動の内容は実に多彩。メンバー全員が仕事や学業を持ちながら、NIE’Sとしての活動を行っています。

 

ライブ(スーツでダンス)

ライブではフォーメーション・ダンスを披露。「ほぼ素人からの出発。最近、練習の成果が出てきました」と石井さん

イベント(ファンと)

花見や動物園をファンと巡るイベントを自主開催。県外からも参加者を募って、新潟観光ツアーをすることが目標。

 第1回グランプリの阿部圭輔さんは、ピアノの弾き語りなどの音楽活動を行いながら、NIE’Sに参加。ボーカルのほか、音楽面の指導・演出も担当。「本業とは異なる活動で、音楽が多角的に見えてきて、もっと打ち込みたいと思うようになりました。成長させてもらってますね。人の心を活気づけられる音楽をやっていきたいです。」

 ライブの質を上げ、県外へも活動の場を広げることが、メンバーの一人、石井尭之さんの目標。そこで、ちょっと強引なくらいにメンバーを引っ張ってきました。「みんな自信がついてきて、ライブが充実してきました。」現在は本業の飲食店に集中する関係で、ステージイベントは出ず、休みの時間などを使いモデル業に専念。

 渡辺勝利さんは保育士。NIE’Sで人生が変わったと言います。「軽い気持ちで応募した選手権から、人の役に立つような経験ができるなんて。自分たちのイベントがきっかけで人が動いたり、知り合ったり、盛り上がったり。僕自身も発見があるし、前向きになれる」。将来はタレントとして活躍したいと、目標を語ります。

 

イベント(ステージ)

週末は県内の祭りやイベントなどに参加。等身大のトークで観客を惹きつけ、ファン層を拡大している。

 彼らはいわゆるアイドルとは違います。チームとして、時には個人として、イベントやボランティア活動を行い、地域の活性化に関わることが目標。ダンスや歌はそのための方法です。さらに、活動する姿を見せることで「仕事や勉強があっても新潟を元気にできる」「活動は楽しい」と、同世代を刺激し、巻き込んでいく存在でもあります。かっこよさと親近感を両輪に、NIE’Sは地域に浸透し始めています。

東京のファンを新潟へ

ケミカリ メンバー

ケミカル⇄リアクション、(左から)長谷川莉沙さん、成沢舞香さん、曽我沙也加さん。ユニット以外では、モデルやレポーターなどの活動も。

 新潟市江南区を拠点に活動する、女性3人のダンスボーカルユニット「ケミカル⇄リアクション」、略して「ケミカリ」。平成25年(2013)12月にデビューし、3ヶ月後には東京でもライブ活動をスタート。ほぼ毎週、東京と新潟を往復しながら、1ヶ月に20本以上のライブを行っています。
 東京進出をめざすローカルアイドルが経験する苦労や挫折のない、恵まれた環境ですね――と話しかけると、「そうなんですが、初めはそう思っていなくて」という答えが返ってきました。
 自覚したのは、ある試練の存在。それは所属事務所から課せられた『ミッション』でした。結成約半年後に「新潟で行う単独ライブで、前月以上の観客動員ができなければ、即解散。1回で100人を集めるまで継続する。」と言い渡されたのです。ファンへツイッターで呼びかけたり、拡散をお願いして、3ヶ月連続でミッションをクリア。その後100人の集客にも成功し、解散を免れました。

 

ケミカリ・物販

ライブ後には自分たちでCDやグッズを販売。ファン一人一人に声をかけ、握手する、温かな対応も人気を支える

 「それまで、ライブができること、拠点があることを当たり前と思って、甘えていました。厳しい経験でしたが、これで意識が変わりました。」と3人。ファンへの感謝と、音楽活動をビジネスとして成り立たせることへの意識。パフォーマンスだけでなく、企画や宣伝、グッズ販売、ファンとの交流を見直し、効果を考えて積極的に行うようになりました。

 所属事務所の代表、中野双観さんにこのミッションの狙いについて聞きました。
 「負荷を与えて、夢を叶えたいという決意を図ったんです。音楽で自立して働いていくには、強い気持ちを持ち続けることが必要ですから。」中野さんの目標は、芸能のビジネス化。新潟で夢が叶えられる仕組みを作り、活躍する若者たちを育てて産業化することです。情熱と戦略で地域を活性化していきたいと語ります。
 「東京のライブでファンを獲得して、ホームのライブ会場に呼ぶ。さらに、新潟での観光や飲食にも誘導する――そういう地域活性をケミカリとともに果たしていきたい。まだ始まったばかりです。」

 

ケミカリ・ライブ・会場内

新潟江南区にあるライブ会場「桃源郷」を拠点として活動。「ファンがおかえりと迎えてくれるのがうれしい」と長谷川さん

ケミカリ・ライブ・万代

主催ライブのほか、イベントにゲストとして出演することも多い。メッセージ性の強い楽曲に「勇気をもらった」というファンが増えている。

 今年の春に全国ツアーに回り、6月〜7月にかけて新ミッションをクリア。10月に新潟県民会館での初めての単独ライブを行う権利を手にしました。「その先の目標は、またツアーで全国各地を回って、最後は新潟に戻って新潟県民会館でワンマンライブがしたい。」とダンサーの曽我沙也加さん。「そして、全国のファンにケミカリの聖地・新潟をめざしてもらうこと!」
 彼女たちの目標は、憧れや夢物語ではありません。強い意志と具体的な手段、行動力、事務所のサポートによって現実化していく「計画」です。ビジネス感覚を持ち、地域を巻き込んで活動するアイドルたち。新しいローカルアイドルの形が新潟に生まれています。

 後編では、デビュー14年目を迎えたユニットNegiccoの軌跡をたどり、ローカルアイドルの可能性について紹介します。

 

■ 取材協力
小出佳史さん 株式会社SHIP 新事業部 部長
中野双観さん 道pro 代表
NIE’S http://www.nies-niigata.com/
ケミカル⇄リアクション http://michipro09.jp/

 

後編 → 新潟から元気を発信!~にいがた・ローカルアイドルの可能性(後編)
『進化するアイドル文化~新しい次元へ』

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